百人一首図鑑

080 待賢門院堀河

080待賢門院堀河ながからむ 心も知らず黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へあなたの愛が末永く続くかどうか分からない。別れた今朝は、私の黒髪と同じように心が乱れ、悩むばかりです。

079 左京大夫顕輔

079左京大夫顕輔秋風に たなびく雲の絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ秋風に吹かれてたなびく雲の切れ間から、漏れてくる月の光の、なんと清らかで明るいことか。

078 源兼昌

078源兼昌淡路島 通ふ千鳥の鳴く声に いく夜ねざめぬ 須磨の関守淡路島から渡ってくる千鳥の鳴き声に、これまで幾夜目を覚まされたことだろうか、須磨の関守は。

077 崇徳院

077崇徳院瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ川の流れが速いので、岩にせき止められた急流が二つに分かれても、いつかまた一つになるように、私たちも必ず再会しましょう。

076 法性寺入道前関白太政大臣

076法性寺入道前関白太政大臣わたの原 漕ぎ出でて見ればひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波大海原へ漕ぎ出して見渡すと、はるか沖に立つ白波が空の雲と見間違えるほどに白く輝いている。

075 藤原基俊

075藤原基俊契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の 秋もいぬめり「恵みを授けよう」というあのお約束を命の糧に待っていましたが、悲しいことに今年の秋もこうして過ぎていくようです。

074 源俊頼朝臣

074源俊頼朝臣うかりける 人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものをつれないあの人が振り向いてくれるよう初瀬の観音様に祈ったが、山の嵐のようにさらに激しく冷たくなれとは祈っていないのに。

073 権中納言匡房

073権中納言匡房高砂の をのへの桜咲きにけり 外山の霞 たたずもあらなむ高砂の峰の桜が咲いたようだ。里に近い山の霞よ、どうか桜を隠さないように立たないでいておくれ。

072 祐子内親王家紀伊

072祐子内親王家紀伊音に聞く 高師の浜のあだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ噂に高い高師の浜の「徒波(あだなみ)」のように、浮気者と評判のあなたの言葉は気にかけまい。袖が涙で濡れては困るから。

071 大納言経信

071大納言経信夕されば 門田の稲葉おとづれて 蘆のまろやに 秋風ぞ吹く夕方になると、家の前の田の稲葉が音を立てて、私の住む質素な小屋に秋風が吹き込んでくる。