040 平兼盛 040平兼盛しのぶれど 色に出でにけりわが恋は 物や思ふと 人の問ふまで誰にも知られぬよう耐えてきたけれど、顔色に出てしまったようだ。「物思いをしているのか」と人に聞かれるほどに。 2026.02.25
039 参議等 039参議等浅茅生の 小野の篠原しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき浅茅の生えた小野の笹原のように、忍んで耐えてきたけれど、どうしてこれほどまであなたのことが恋しいのか。 2026.02.25
038 右近 038右近忘らるる 身をば思はず誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかなあなたに忘れられる自分のことは何とも思いませんが、神に誓ったあなたが嘘をついた罰で命を落とすのが惜しいのです。 2026.02.25
036 清原深養父 036清原深養父夏の夜は まだ宵ながら明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ夏の夜はまだ宵(夜のはじめ)だと思っているうちにもう明けてしまった。月は雲のどこに隠れているのだろう。 2026.02.25
035 紀貫之 035紀貫之人はいさ 心も知らずふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける人の心はどう変わったか分からないが、昔なじみのこの里では、梅の花だけが昔と同じ良い香りで咲いている。 2026.02.25
032 春道列樹 032春道列樹山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり山の川に風が架けた「しがらみ(柵)」の正体は、流れきれずにたまっている美しい紅葉であったのだなあ。 2026.02.25
031 坂上是則 031坂上是則朝ぼらけ 有明の月と見るまでに 吉野の里に 降れる白雪朝方に空がほのぼのと明るくなってきた。有明の月の光かと思うほど、吉野の里に白雪が降り積もっている。 2026.02.25